世界的な清涼飲料水の市場は、これまでに経験をしたことない転換期を迎えており、炭酸ソフトドリンクやジュースなどに影響を及ぼし始めています。
海外ではソフトドリンクが生活習慣病など健康に与えるネガティブな影響を、公的保険機関や健康を管理する公的規制制定機関が注目をし始めているからです。

特に砂糖や人的甘味料利用の清涼飲料水に対する「砂糖税」導入を試みている地域も現れていることから、各清涼飲料水メーカーは対策を余儀なくされているようです。

リテールの環境も変化をしており、巨大スーパーチェーンから、より有機、健食を重視する店舗や売り場面積の変化やオンライン(宅配)販売などの出現で、老齢化する市場や、健康志向や意識の高い市場の拡大によりヘルシーで天然な飲料水が好まれるようになってきており、今後も成長を見込めるカテゴリーですが、天然材料で優れた味覚や機能的な効能がある飲料のカテゴリーなども今後の伸びが有望な市場のようです。

ソフトドリンクの最大手コカ・コーラはその揺るぎない地位とブランド力、ディストリビューション力は競争相手の追随を許しません。

コカコーラボトラーズのスペイン支社は、Honestというブランドでアガベを使ったティーの発売に踏み切りました。通常コカコーラなどのような大手清涼飲料水メーカーは、コスト高の原材料を避けてきましたが、市場の変化によってソフトドリンクの巨人も健康志向の高い新たな市場に目を向けざるを得ない状況が出てきていると言えます。しかも、コカ・コーラといえば、原材料を企業秘密にしていたことは有名ですが、今回のブランドがHonest(正直)というのも、怪しげなものは入っていませんよとの宣言とも受け止められ、その中にアガベ甘味料が使用されていることは特筆するべきです。
何事も「ほどほどに」が鉄則ですが、こんなところにもアガベが出てきていることは嬉しいことです。